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8/29(金),30日(土)調布の文化会館たづくりにて
『祭の馬』という映画が上映されます。
松林要樹監督
ドバイ国際映画祭ドキュメンタリー部門で最優秀作品賞受賞)
日時 8/29(金),30日(土)
上映開始 ①10:30~ ②14:00~ ③18:00~
場 所 調布市文化会館たづくり8階映像シアター
東洋メディカル整骨院にてチケット発売中です。
馬が、全身で、語りかける。
2007年の春、まだ雪の残る青森の牧場で生まれた黒鹿毛の牡馬は、
ミラーズクエストと名づけられた。2010年9月18日、中山競馬場で
デビューするが、結果は16頭中16着。その後も勝つことができず、
2011年1月2日の水沢競馬場でも9頭中9着。
翌日、地方競走馬登録を抹消された。通算成績は、4戦0勝・獲得賞金0円。
引退後は福島県南相馬市へ移され、未勝利馬はそこで余生をおくることになった。
そして、あの3月11日を迎える。
激しい津波が彼の馬房を襲った 。濁流から奇跡的に生還したものの、
不運は続いた。
東京電力福島第一原子力発電所の事故により、水と食料を絶たれ、
飢え、渇いた。さらに、けがをしたおちんちんが大きくハレたまま、
もとにもどらなくなってしまったのだ。
そこに、一人の映画作家がカメラを持って現われた。彼の名は松林要樹。
ミラーズクエストを一目見た松林は思った。
「これは、他人ごとではない――」
震災直後の福島県相馬地方から、雪の北海道日高地方へ、
そして再び相馬野馬追の夏へ。ミラーズクエストと松林の旅は続く。
映画は 、馬と人とが培ってきた長い歴史を紐解きながら、
とんでもない時代に生まれてしまったミラーズクエストの運命を優しく、
可笑しく、まなざす。
馬たちの瞳もまた、静かに私たち人間の姿を映している。
「諸国名所百景」にも描かれる相馬野馬追は、平将門より始まったとされ、
野馬を捕らえる軍事訓練と捕らえた馬を神前に奉納したことに
由来する神事であり祭。時代とともにその姿を変えながら
今日に受け継がれ、約500余騎の騎馬武者が戦国時代絵巻を繰りひろげる。
森 達也
この映画のテーマは原発や放射能ではない。
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確かに大事な要素だ。でも言い換えれば要素でしかない。
最大のテーマは「生きる切なさ」だ。
馬もつらい。人もつらい。でも生きる。
それぞれの業を背負いながら、歯を食いしばって生きる。
観終えて思う。命はすごい。
岡田秀則
『祭の馬』では、もの言わぬ馬たちに震災が刻印した身体や表情の変化を、
私たちが感じ取れるほどにキャメラが彼らに肉薄している。
殺処分は逃れたが避難所に 閉じ込められた馬たちが、
相馬野馬追というハレの舞台に再び現れるまでの春夏秋冬、
そして春、夏へ。美しさを取り戻す馬もいれば、
震災後の移動制限のため、周囲の人々の無念の中で衰えてゆく馬もいる。
このあたりの、時の流れとともに綴られる馬の描写は、
山本嘉次郎の名作『馬』さえ思い浮かぶ。
『祭の馬』ホームページより引用
http://matsurinouma.com/